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『「いぱだだ」を履く。』展レポート

2017.07.08


『夏次郎商店』のこぎん刺しは、色の選び方・模様の構成がとても特徴的で、このかっこよさは唯一無二の存在です。『夏次郎商店』とは、『夏次郎』の作家名でかっこいい女性がお一人で製作するこぎん刺しを発表するためのブランドネームです。2006年に製作をはじめて今年で11年になります。夏次郎という名前はお気に入りの映画「男はつらいよ」の主人公の車寅次郎から名付けました。

これまでポーチやカードケース、ネックウォーマーなど、夏次郎さんご自身のライフスタイルに取り入れたこぎん刺しを製作しておりましたが、昨年から下駄の鼻緒をメインに制作しています。現在、東京・浅草の『アミューズミュージアム「手仕事ギャラリー&マーケット」』にてこぎん刺しの鼻緒を120足分取り揃え、下駄をカスタムオーダーできる展示会を行っています。

 

 

今回のこぎん刺しの鼻緒も夏場は下駄を愛用される夏次郎さんご自身のライフスタイルにあります。下駄の左右を別々の鼻緒で楽しむスタイルを夏次郎商店ではオススメしています。「いぱだだ」とは津軽弁で「奇抜だ」という意味です。保守派にはちょっと抵抗を感じてしまいますが、こぎん刺しのカラフルな鼻緒を無数に目にしてしまうとオーソドックスに左右統一するのはもったいなく感じてしまいます。どれもが魅力的で選び悩むのが楽しいくらいの充実ぶりです。

元々、下駄や草履は鼻緒とベースの台を自分で選んでカスタムオーダーをする履物でした。現在も、専門店ではカスタムオーダーで下駄を新調できますが、和装から遠のいた生活をしていると今回のような展示はとても新鮮です。

今回展示されている鼻緒の柄は古典のものとオリジナルのものと合わせて37種類あり、その柄と布と糸の3つの要素を様々な組み合わせで240パターン制作しました。これらの模様は流れる方向を変えたり、柄を反転させたり。また、モチーフをほんの数ミリ変えただけで全く違う印象を生む連続模様など、些細な発想の切り返しで多くのモチーフを作り出す巧みさと、オリジナルで染められた色の淡い色加減や糸を刺す布地のカラーセレクトセンスで多彩なパターンを作り出すのは『夏次郎商店』ならではです。

 

 

オリジナルの模様のヒントは普段の生活で目にする光景にあると教えてくださいました。いつか行ったレストランの壁紙だったり、どこかで見かけたスカーフだったり、それらの記憶を思い起こして図案をつくるそうです。こぎん刺しの古典のモドコも当時の日常環境からヒントを得て作られてました。島田刺という女性の髪型や馬の轡など。時代が違うと見るものが違いますが伝統を築いた当時の女性たちと同じ姿勢が垣間見えた気がしました。

 

 

下駄の台にもこだわり、定番として使えるの木目の繊細な桐に加えて大胆な木目がカジュアルな印象の大分・日田杉の台は『夏次郎商店』オリジナルデザインが本展示会で初お披露目になります。

また、今回の展示では青森市の『津軽塗専門店・恵比須屋』の津軽塗製品・箸や 器、小物なども並び、津軽塗の下駄は『夏次郎商店』オリジナルデザインに『恵比須屋』定番デザインと種類豊富に揃えています。津軽塗は別名馬鹿塗りとも呼ばれ、数え切れないほど色を重ね研ぎ出す技法によりとても華やかで独特な色模様が特徴です。こんな華やかな台にカラフルな鼻緒を据えるというイメージがつかなっかたのですが、実際に見てみると上品で落ち着いた和装にもぴったりな下駄でした。

『恵比須屋』と『夏次郎商店』のコラボレーション企画では下駄以外にもこぎん刺しと津軽塗の日用雑貨のコーディネートも紹介しています。

 

 

これから本格的な夏に入り、浴衣でお出かけされる機会も多いと思います。珍しい機会ですので今年の夏は是非こちらで自分好みの下駄をカスタムオーダーされてはいかがでしょうか。(税込価格:女性用¥14,000〜、男性用¥15,000〜、鼻緒のみ¥10,000)左右お揃いの鼻緒のご注文も承っております。

「いぱだだ」を履く。展

会場:アミューズミュージアム 2F「手仕事ギャラリーマーケット」

(東京都台東区浅草2丁目34番3号)

入場無料
※鼻緒をご購入いただいた方には『夏次郎商店』オリジナル手ぬぐいをプレゼントいたします。
会期:2017年7月4日(火)〜7月17日(月・祝) 10:00-18:00
最終日は16:00まで
休館日:7月10日(月)

詳しくはこちら

夏次郎商店について

「甘すぎず、渋すぎない、男子の日常に溶け込むこぎん刺し」をテーマに、オーダーメイドを中心としたこぎん雑貨制作を2006年からスタート。2016年からは雑貨製作を休止し、鼻緒の製作に特化しています。

夏次郎商店ウェブサイトはこちら

 

津軽塗専門店 恵比須屋について

普段の生活道具を中心に職人が時間と手間をかけ根気よく仕上げた津軽塗り製品を取り扱っています。今回の展示では津軽塗の無数の工程を紹介するパネルも展示されており、津軽塗の魅力も知ることができる贅沢な展示になっています。

恵比須屋ウェブサイトはこちら

 

アミューズミュージアムについて

30年以上に亘って、日本のエンターテインメント・ビジネスを牽引してきたアミューズが、2009年11月1日にオープンしました。日本人だからこそ生み出せたグラフィック、プロダクトデザイン、テキスタイルアート。 世界に誇る日本の文化「和」、そして「美」と「技術」を、新たな切り口でアクティブに紹介しています。

青森県の民俗学者・田中忠三郎(1933-2013)が東北地方で収集した古民具や世界的に芸術評価の高い「BORO」と呼ばれる衣服や布類を、実際に触れられる形で展示しています。

特別展『BORO 美しいぼろ布展〜ボドコ、生命の布〜』は、2018年3月25日まで開催しております。

詳しくはこちら

 

 インタビュー:koginbank編集部 text/photo:石井

 

 

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