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第42回 悠美会国際美術展レポート

2017.07.01


『悠美会国際美術展』は昭和27年に発足したユネスコ美術教育連盟からスタートした展覧会を昭和51年に継承してから40年以上続いている美術展です。東京・人形町でこぎん刺し教室を開催している『こぎん刺し木曜会』主宰の高木裕子氏はこの美術展を主催する悠美会の副理事長を長年務められ、絵画や立体などの美術作品とともに『こぎん刺し木曜会』のこぎん刺し作品も約40点が展示されています。

 

※今回特別に許可をいただき作品を撮影させていただきました。本展覧会でのこぎん刺し作品の撮影は禁止されておりますのでご了承ください。
こぎん刺しの展示は、大きなスケールの作品をメインに、こぎん刺しのバッグ、そして永六輔氏(故人)が愛用した刺し子の半天などが展示されています。

多彩で古典的な作品からパステルカラーの現代的な作品まで様々なこぎん刺しの表現を見ることができます。伝統的な藍と白のコントラストのタペストリーの大きな作品が並ぶ景色は稀に見る圧巻です。

『胡蝶の舞い』 高木裕子氏(こぎん刺し木曜会主宰)

 

『こぎん刺し木曜会』では大きな作品の中で図案の構成を考え、豊かな表現を生み出すことに注力しています。そこから生まれる新技法を拝見できるのも年に1回開催されるこの『悠美会国際美術展』の見どころです。たった2色の表現が本当に素晴らしく、刺しの技術でこんなにも繊細なグラデーションの表現ができるのか!と驚きに近い感動作もあります。

高木裕子さんの考えるこぎん刺しとは”横一直線に刺すのがこぎん刺し”。このたった一つの単調なルールからどれだけ多様な表現を実現できるかを長年試みて来られたことは今回の作品展で展示されている多様な作品から明らかです。古典的な幾何学模様から絵画を模した大作まで本当に表現が幅広くまだまだ新しい表現を追求していこうとされているエネルギーを感じられます。


『車窓より(のれん)』沼順子氏(こぎん刺し木曜会)
多彩な色使いの作品の中で珍しい色合いの作品が目に留まりました。このようなパステルカラーは見たことがないと思ったらこぎん刺しの糸は全て『こぎん刺し木曜会』オリジナルの糸で、教室には沢山の色種を取り揃えているとのことでした。

図案起こしてから完成させるまでには1年から1年半、そのうち刺す作業だけでも半年から1年の時間を要します。これだけじっくり手間暇かけたこぎん刺しの大作を東京でじっくり見ることができる機会はなかなかありません。

今回の展示ブースの一角には昨年亡くなられた永六輔さん愛用の刺し子の半天も展示されています。古くから親交のある木曜会の高木裕子さんが永さんへ送られた作品です。こちらもなかなか見ることができない貴重な作品です。ぜひこの機会に足を運んでみてはいかがでしょうか。

開催は2017年7月8日まで、東京都美術館1階第4展示室で開催中。入場無料。

第42回・悠美会国際美術展

主催/悠美会国際美術展(リイザリイ アート アソシエイション)
会場:東京都美術館・1階第4展示室(東京都台東区上野公園8−36)
入場無料
会期:2017年7月1日(土)〜7月8日(土) 9:00-17:30(入場17:00まで)
最終日は14:30閉場(入場は14:00まで)
休館日:7月3日(月)

詳細はこちら

 

こぎん刺し木曜会について

青森旅行でこぎん刺しに出会ったことをきっかけに独学でこぎん刺しを学んだ高木裕子氏。1987年に設立された「木曜会」は、古くから親交の深かった田中角栄氏によって命名されたもの。古典柄をベースにオリジナルの図案も多数考案し、絵画的な大作にも取り組まれ、その作品はルーブル(仏)やメトロポリタン(米)をはじめ世界各国の美術館や博物館に納められています。 また、近年では日光東照宮御鎮座400年を奉祝する行事において、自らの作品を奉納されています。木曜会では関東一円・名古屋・神戸でこぎん刺し教室を開催し、伝統の技法から現代の生活にマッチしたアイテムまで多彩な制作を教えていらっしゃいます。

こぎん刺し木曜会の教室はこちら

 

インタビュー:koginbank編集部  text:石井/ photo:鳥居

 

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