モドコって素っこ?
2017.08.02

こぎん刺しの基本的なモチーフを「モドコ」と呼びます。
しかし、この「モドコ」っていったいどういういみなんでしょうか、カタカナで表記されると外来語のようで語源の想像がつきません。いくつか書籍を調べても語源がわからない。
モドコ、モドコ、モドコ、モドコ、、、、、!
(この時の発音は「モ」にアクセントを置いて”モドコ”。)
あめっこ、めごこ、花っこ、、、、津軽弁は何かと語尾に「こ」がつきます。大阪のおばちゃんが飴を「飴ちゃん」と言う時の「ちゃん」と同義です。ということは「モド」が重要。じゃあ「モド」の意味はなんだろう?
モド、モド、モド、モド、、、、、、。
なぜだか二文字になると、「モ」にアクセントを置くよりも「ド」に置いたほうがなんだか言いやすい。
モド、モド、モド、モド、、、、!呪文のように唱えているとだんだん津軽人に戻っていく実感が湧く。
あ!「カレーの素」
こぎん刺しの元になる要素=素コ→「モドコ」。
やっぱり津軽弁の語源だったのでした。語源がわかるとアクセント位置が「ド」に映ります。発音してみると津軽弁らしさが出て安心しました。地域性でしょうが、私が幼少期津軽弁を日常使っていた頃はこの語尾の「コ」の前はどの言葉もだいたい小さい「ッ」をつけて言っていましたので「モドッコ」もありですかね?今更ありませんかね。
「こぎん」、「モドコ」。
この津軽の伝統工芸であるこぎん刺しが愛される魅力の一つはこの覚えやすくて発音したくなるワードにもあるのかもしれません。
一方、菱刺しでは何か言葉があるのかと探してみたら、日本ヴォーグ社から復刻版が出ている菱刺し模様集には菱形の枠で囲われた模様を「型コ」と呼ぶとありました。「型コ(カタコ)」こちらもリズミカルな発音で気持ちいい!
koginbank編集部 text:石井 / illust:鳥居