糸の撚り を戻す
こぎん刺しに使うこぎん糸は、複数本の単糸を撚り合わせて1本の糸として使います。そのため、刺している途中で 糸の撚り が緩んしまう場合があります。緩んでしまったらそのまま進めず、一旦、撚りの方向に針を回転させて撚りをもどします。
糸の撚り具合を保つことで、模様のステッチが均一に仕上がります。
上の画像左側は刺し始めた時。右側は刺し進めて糸も終盤になった状態です。糸束がまとまっておらず、隙間が見えます。こうなると糸が弱くなり、切れたりほつれやすくなって綺麗な仕上がりに悪影響が現れます。ステッチの太さにばらつきが出たり、糸束から単糸が1本飛び出たり、モノに糸目が引っかかりやすくなります。
こぎん糸には撚りがしっかり入った硬い糸もあれば、刺繍糸のように糸束の撚りがとても緩いものも使われます。強い撚りの糸は硬く、細いシャープなステッチになりますが、緩い撚りの糸はフワッと柔らかいステッチになります。制作に合わせた糸の使い分け方によって、ステッチを均一に保つために自身の手で糸の撚りを調整することは仕上がりをより良くするコツです。